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ヨーゼフの眼鏡
日比野純一がアレコレ気侭に綴ります
マイノリティの表現の場を守る
朝日新聞にこんな記事が載っていた。

ー在日朝鮮人の再入国許可に制限 ミサイル発射以降ー

「北朝鮮がミサイルを発射した7月5日以降、法務省が朝鮮籍の人の再入国許可に制限を加えている。従来は、海外に出る日程を1回分示すだけで、有効期間内に何回でも入国できる「数次許可」が出た。しかし現在は再入国1回限りの許可しか出ないという。韓国籍など他の定住外国人の扱いに変化はなく、制限対象は「北朝鮮との関係」を理由に在日朝鮮人に限定されている」


在日コリアンには朝鮮籍と韓国籍の人がいて、朝鮮籍の人は約10万人いる。この人たちが、北朝鮮政府による拉致やミサイル発射によって、少しずつ日本社会の異質な存在として排除されつつあるような気がしてならない。

食卓を囲んで笑ったり、兄弟喧嘩をしたり、我が子の誕生に歓喜したりという、人としてのあたりまえの暮らしをしているのに、「朝鮮籍=異質な者」とステレオ的にとらえがちな現実が社会にはある。もしかしたらFMわぃわぃの周りにも存在しているかもしれない。

多文化共生を分かりやすく楽しく表現するのは大歓迎だが、その一方で私達と変わらずに一人の生活者として暮らしている在日朝鮮人が、生い立ちや体験など等身大の自分を表現できなくなったら、何のためのFMわぃわぃなんだろう。

在日コリアン、ベトナム人、日系ブラジル人、アイヌ、ウチナンチュ、障害者、、、そしてともに歩む日本人。多様なマイノリティが発信、表現する場を保障し、フェアで豊かな地域社会をそこに暮らす住民とともに築いていくことが、多文化コミュニティ放送局FMわぃわぃの役割である。

平時でない時にこそ、それが試される。


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地蔵盆とモノノケサミット
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昼休みにお見舞いのための花を買いに少し離れた店に歩いていくと、町の人たちがお地蔵さんをきれいに化粧をし、お供え物をして、そのまわりを提灯でかざっていた。

そして夕方になると、今度は子どもたちが大きな袋を持って、あちこちのお地蔵さんに手を合わせて駄菓子をもらいに来ていた。

 今日、8月23日は地蔵盆。FMわぃわぃのスタジオがある新長田には路地や通りごとにお地蔵さんが祀られていて、町がいつになく賑やかだった。

午後7時過ぎに事務所を出て長田の四番町へ。特設ステージでソウルフラワーモノノケサミットが7年ぶりにライブをした。震災の年に長田の町で聴いた懐かしの曲のオンパレードに、会場は大盛り上がり。

 久〜しぶりに「満月の夕」を生できくことができた♪


ソウルフラワーモノノケサミットとの出会いを2年半前に綴った。 --------------------------------------------- --------------------------------------------

「地震で出会った不思議な音楽隊」

九年前に私は不思議な音楽隊に出会った。

震災から1ヶ月もたたない2月の晩に、凍てつく寒さの真っ暗なテント村に彼らはやってきた。いかにもロックミュージシャン風の若者達が三線やアコーディオンやクラリネットで奏でる音楽は、
驚いたことに民謡や労働歌やチンドン音楽だけだった。
朝鮮民謡のアリランが始まる頃には、懐中電灯やランプを手にした人々が輪になるくらいに集まり、その輪の中から中年の女性が前にでてきて、音楽に合わせて踊り始めた。

一曲終わると、もう一度アリランが演奏され、彼女はまた踊りはじめた。2曲終わると、彼女は「もう一回!」と若者達にせがんだ。「まるで俺らカラオケやないか」と唄い手の若者が言う。放つ声は優しくてとても温かだった。

何度も何度もアリランがテント村に響き渡り、振り返ると闇の中のテント群がほんのり満月に照らされていた。

FMわぃわぃでソウルフラワーモノノケサミットの「満月の夕」を聴くたびに、あの夜を思い出す。

(たかとりコミュニティセンター「たきび 2004年1月号」より) 

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二風谷の夏祭り
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7月に続いて北海道・二風谷を訪れた。8月13日のFMピパウシの放送をFMわぃわぃ経由で聴いて、古来から伝わる技法で造られた舟(丸木舟)に魂を入れる儀式(チプサンケ)とアイヌの伝統に則った結婚式が20日に行われることを知り、急遽、連れ合いと一緒に行くことにしたのです。

19日は村あげての前夜祭。盆踊りの後に30畳ほどの広さのアイヌの伝統家屋ポロチセに大勢の老若男女が集まり、伝統楽器ムックリの腕比べあり、唄あり、踊りあり、そして酒ありの実に楽しい時間でした。そして晩の10時を過ぎた頃に、優勝賞金10万円を賭けての大腕相撲大会が始まったのです。 男女併せて50人近い腕自慢がエントリーし、その昔リングにのぼらないかと誘われたことがある我らがトミちゃん(吉富)も周りの煽てに乗って女の部に参加しました。 そして、、、 熱気ムンムンの盛り上がりのなかで、圧倒的なアウェイのハンデをものともせず、アイヌの女傑達をばったばったとなぎ倒し、なんと彼女が優勝してしまったのです! 賞金は、二風谷アイヌ語教室に寄付しましたが、来年も来ない訳にはいかなくなってしまいました。しかし、凄い!!

翌日は、夫婦石の祈り、古式舞踊、舟下ろし(チプサンケ)、そして結婚式、と朝から夕暮れまで伝統行事が村のあちこちで開かれました。二風谷でアイヌの風習の結婚式が執り行われたのは、実に三十年ぶりのこと。司祭の方の話によると、村のお年寄りの記憶を掘り起こして復活させたそうです。アイヌ語の祝言がとても印象に残りました。 式の後は飲めや唄えのドンチャン騒ぎ。大好物のにごり酒といなきび団子をたくさん頂きました。

ところで腕相撲で勝った吉富は一夜にして村の有名人になり、行くところ行くところで「きのう勝った人!」と声をかけられていました。 こんな二風谷から毎月一回届く放送を是非聴いてください。第二日曜日の午前11時から正午まで。


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